百日咳の診療、予防接種のご案内

百日咳の流行が報道されています。

百日咳は百日咳菌、およびパラ百日咳菌による感染症です。感染してから症状が出るまでに7日ほど要します。

初期症状はいわゆるかぜ症状(鼻水、咳など)ですが、次第に咳が激しくなり、2-3週間程度ひどい咳が続きます。ひどい咳は次第に落ち着いてきますが、2-3か月にわたって咳が続きます。

 

当院では以下のような検査を行っています。

 

① ウイルス・細菌核酸多項目同時検出検査

百日咳菌を含む15種類の病原微生物を同時に検出するPCR検査です。院内で検査していますので、約20分で結果が判明します。検査代金は3割負担の場合、4,500円となります。

 

② 百日咳菌・パラ百日咳菌PCR検査

百日咳菌・パラ百日咳菌に対するPCR検査です。院外での検査となりますので、結果判明まで2-3日を要します。検査代金は3割負担の場合、およそ1,500円となります。

 

以上の検査は発症早期(3週間以内)に行う必要があります。

発症早期を過ぎている場合は、以下の血液検査を行っています。

 

③ 百日咳菌抗体検査

 

百日咳菌抗体(PT-IgG)を測定する血液検査です。PT-IgG >100 EU/mL となると診断が確定しますが、PT-IgG 10-100 EU/mL の場合は、1‐2週あけて再検査を行い、初回より2倍以上に上昇すれば百日咳と確定します。検査代金は3割負担の場合、およそ1,200円となります。

 

百日咳は適切な抗菌薬を内服しても、すぐに咳が収まるわけではなく、やや軽減する場合もありますが、2-3か月は咳が持続することが多いです。

 

感染してしまうとなかなか咳が改善せず厄介な百日咳ですが、ワクチンで予防することができます。当院では3種混合ワクチン(百日咳、ジフテリア、破傷風)の接種を行っており、費用は3,500円(税込)となります。

2025年05月06日